ラボ 研究室

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目の前に苦しんでいる患者さんがいるなら、自分の専門分野であろうがなかろうが、全力で救う。
まるで映画かドラマを見ているような言葉が部屋に響く。

その先生は、いわゆる白い巨塔の中で、清く美しいリーダーになった。
いつも考えているのは、患者さんとその家族のために、そして富山のために何ができるんだろう。
それだけだった。 集合写真も真ん中にはいない。いつも自分のことは後回し。
スタッフが幸せじゃなかったら、いい医療は提供できないよ。
そう言って、病院の中に職員のための本格的なレストランをつくった。
たちまち人気店になった。
次は病院を街みたいにしよう。
この地域に住む人が普段から訪れたくなるフードコートをつくろう。
入院するときも自分のライフスタイルをそのまま持ってこられるようにしよう。
スーパーはもちろん、ホテルやオシャレなお店もあるといい。
先生の未来ノートには書ききれないほどたくさんの希望が描かれていた。

いまは、そのノートだけが残っている。

病院では、先生に育てられたスタッフが
そのノートを頼りにあちこちにぶつかりながら先生の夢を叶えようと必死だ。

先生は知っていたのかもしれない。
人を育てることが、何より患者さんやその家族、そして地域のためになることを。

空から注がれる先生のやさしい視線を感じながら、
今日も世界はまわっている。



2016年6月29日 北日本新聞朝刊に掲載
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